はじめに

医ケア児と暮らす中で、「これ、家で見守っていいの?それとも病院?」と迷う瞬間は突然やってきます。

判断基準は本やガイドには載っていない。
実際は、

  • 子どもの状態
  • 過去の経験
  • 医師の判断
  • 親の直感

全部を合わせて、その場で決めるしかありません。

ここでは、わが家が実際に “在宅か病院か”で本気で悩んだ4つのこと と、
PICUにいた娘を「家に帰す」と決めた 人生最大の判断 をまとめました。

こちらの記事では在宅医療と病院受診の違いをまとめています。


1.熱が下がらない:初めて「在宅じゃ無理かも」と思った日

普段なら風邪のような症状でも在宅で治してきた娘。
でも3日ほど、熱が下がらず、不安だけが増えていきました。

往診の先生に相談したところ、

先生

病院で検査してみよう。紹介状を書くからね。

と指示を頂き、病院へ。

しかし・・・

  • 血液検査は特に異常なし
  • 血糖が低いと言われた(ただ、検査が長くミルクタイミングがずれていただけかも)

病院の先生からは

先生

原因がわからないので入院管理もありですよ。

と言われましたが、
娘は在宅のほうが落ち着くタイプ。

迷った末に 入院はせず、在宅で治療 を選びました。
結果、無事に回復。

病院と在宅、どちらが正しいかではなく“その子に合う方を選ぶ”ということ。


2.再び発熱:病院受診を回避し、在宅で抗生剤治療した日

2回目。今回も熱が下がらず、病院受診が候補に。
でも往診の先生と状態を見て、
「在宅で抗生剤治療でいける」と判断。

  • 在宅点滴なし
  • 抗生剤の内服調整
  • 状態観察を細かく

これで乗り越えられました。

1回目の「在宅で治った経験」が、ここで判断を支えてくれた気がします。


3.呼吸が急変:酸素50%台まで落ち、迷う余地なく病院へ走った日

ある日、くしゃみが増え、今まで少し外せていた呼吸器を外すと
すぐ気絶するレベルで酸素が低下 するようになりました。

濃縮器の酸素をMAXにしても 85%。
これは明らかに「迷う段階じゃない」。

往診の先生にもすぐ
「病院へ行って!」
と言われ、急いで向かうことに。

移動中も酸素は 50%台まで低下。

病院到着後はPICUへ直行し、
次に会ったときには娘は・・・

  • 挿管
  • 両手足に点滴・モニター
  • 鎮静状態

在宅で守れるラインがある。病院でしか守れないラインもある。


4.CV感染:本来は病院で入れ替えが必要。でも在宅に賭けた日

CVの感染が疑われたとき、先生からの説明はこうでした。

先生

普通は抜去または入れ替え。入れ替えるなら必ず病院へ。

でも、PICUでのつらい記憶が残っていて、
「できるなら家で治したい」
という気持ちがとても強かった。

往診の先生は最大限応えてくれて、

  • 強力な抗生剤
  • 先生自身も初めて(娘のカテーテルだと)の“エタノールロック”

これを在宅で実施。

結果、在宅で治せた。

在宅医療の力 × 主治医の判断 × 娘自身の生命力


番外編:PICUから「家に帰る」と決めたとき

状態が悪化し、終末期の説明を受けたPICU入院。
ここで私は、夫にLINEを送りました。

いちごは頑張っているけれど、ここからすごく良くなる可能性は低いみたい。
おうちに帰りたいなら今しかないかもしれないって。
ドクターカーでの移動中に急変するリスクもあるみたい。

PICUにいれば少し命は長くなるかもしれないけど、
でも、それも保証はない。

それなら、ただPICUで最期を待つのではなく、
おうちに“帰る”という挑戦をさせてあげて、

成功すれば最高だし、
もし途中でダメになってしまっても、その挑戦には意味があると思う。

なんだかんだ、理由を見つけて、私はいちごと一緒におうちに帰りたいと思ってる。

夫と気持ちを確認し、娘と家に帰る道を選びました。

結果的に在宅での治療継続を選択し、娘は奇跡的に回復しました。
この時の私たちの判断は間違っていなかったと、
後悔をしないようにと、 娘が身をもって教えてくれている気がします。

こちらの決断については、ぜひこちらの記事もご覧ください。


おわりに

在宅医療も病院医療も、どちらも必要。
片方では足りない場面が必ずある。

今回の5つのエピソードで学んだのは、
親は「最善を選び続ける」しかできない
ということ。

そしてそれは、

  • 間違いではない
  • 後悔ではない
  • その子の人生を一番想った選択

なんだと思っています。

少しでも、同じように迷うママ・パパの気持ちが軽くなれば嬉しいです。