はじめに

医療的ケア児のママは、妊娠期から出産後、在宅生活まで、心も体も多くの負荷がかかります。
そしてそれをそばで支えるパパも、どう寄り添えばいいのか悩むことがたくさんあります。

この記事では、実際に医療的ケア児を育てている私・Mayumiが、パパからの「リアルな質問」に本音で答えます。
妊娠期の不安、NICUで離れて過ごすつらさ、在宅生活のケア――すべてが初めての道だからこそ、少しでもパパたちの力になれますように。

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Q1:妊婦健診で「赤ちゃんに障がいの所見がある」と言われたら…

パパ

妻が妊婦健診で、赤ちゃんに障がいがあるかもしれないと言われました。

正直どう声をかけていいかわかりません。。。

Mayumi

赤ちゃんの異常所見を聞くのは、ママにとってとても大きな衝撃です。
お腹の中で命を育てているのはママであり、物理的にも精神的にも赤ちゃんと一体です。
だから「私が何か悪かったの?」と責任を感じてしまうこともあります。

「大丈夫?」という一言は、時に他人事のように聞こえてしまうこともあります。

でも――
「健診どうだった?」と必ず聞いてください。
その一言で、ママは「一緒に向き合ってくれるんだ」と感じて心が軽くなります。

パパ

実は私もかなりショックです。。。

これから妻にどう接すればいいでしょうか。

Mayumi

パパがショックを受けるのは当然です。
それは、すでに「パパの気持ちになっている証拠」でもあるのではないでしょうか。

ただ、気持ちを抱え込んだまま黙ってしまうと、ママは孤独を感じてしまいます。

パパがどう感じているのか、
・不安だった
・ショックだった
・でも一緒に向き合いたい
そのままを言葉にしてください。

医療的ケア児のママの本音①

私自身、妊婦健診で可能性を告げられた帰り道、涙が止まりませんでした。
確定していなくても、ただただ不安で胸が締め付けられます。

パパもショックなのは当然です。
でも、ずっと暗い顔をしているより、いつも通り明るく過ごしてくれたほうが救われました。

言葉が出てこないときは、無理に励まさなくてもいいです。
ただ抱きしめてほしい。
それだけで救われることがあります。

私の夫は口下手ですが、娘に障がいがあると確定した日の夜、黙ってそばにいてくれました。
その温かさは今でも覚えています。

過剰な心配は逆効果なこともあります。
私の場合、心配されすぎると「私は障がい児の母なんだ」と強く意識してしまい、苦しく感じることがありました。

  • 「大丈夫?」より「健診どうだった?」
  • 気持ちを共有し、明るさを忘れずに寄り添う

Q2:NICU/PICUに赤ちゃんが入院。パパはどう寄り添う?

パパ

小さく生まれ、赤ちゃんがNICUに入院中です。
私は仕事もあり、あまり面会に行けません。
出産直後の妻にはどう寄り添うのが良いでしょうか。

Mayumi

まずは出産おめでとうございます。
今の時期は心配や不安が大きいと思いますが、これから一緒に考えていきましょう。

入院中の赤ちゃんに「早く家で一緒に過ごしたい」と思えるパパは、とても優しく温かい方です。
面会に行ける日が少なくても、行けた日を“濃い時間”にすることが大切です。

・赤ちゃんに触れる
・写真を撮る
・看護師さんからケアを学ぶ
・ママが知っていることを教えてもらう

医療的ケアが必要になる場合、最初は誰でも不安です。
パパが積極的に学ぶ姿勢を見せるだけでも、ママは心強く感じます。

Mayumi

そして、
ママは心身ともにとても負荷がかかっています。

健常の赤ちゃんのように「退院日に一緒に帰る」という流れではなく、
自分だけ先に退院する孤独感があります。

面会に行ったママには
「どうだった?」「寝てた?」「写真見せて!」
と聞いてあげてください。

ママの心を、おうちでの生活の希望で満たすことができます。

医療的ケア児のママの本音②

私も、娘をNICUに残して自分だけ退院した日、車の中で大泣きしました。
夜中の搾乳のとき、娘がそばにいない寂しさは本当につらいものでした。

でも「今はNICUにいるほうが安全」「在宅の準備ができる時間」と考えることで、なんとか乗り切れました。

赤ちゃんに必要なものを揃えたり、服や寝具を用意したり、会えない時間も“前向きな準備の時間”に変えられます。

パパは、そんなママの心の揺れを受け止めてください。
出産後のママの体は想像以上に疲れています。
どうか心身をいたわってあげてください。

  • 会える時間も、会えない時間も“意味のある時間”に
  • ママの心のケアを意識して寄り添う

Q3:在宅で医療的ケア児を育てるとき、パパはどう動く?

パパ

在宅の医療的ケアが始まりましたが、正直わからないことだらけです…。
何からすればいいのかわかりません。

Mayumi

わからないことがあるのは当然です。
でも、「わからないから動けない」と止まってしまうと、ママの負担がとても大きくなります。

まずはママに聞く
そして、できないなら ママの“助手”になる だけでも十分です。

ケアがわからない時は、
・薬の準備
・洗濯物
・食器洗い
・部屋の片付け
など、今すぐできる家事に回ってママの休む時間を作ることも立派なサポートです。

医療的ケア児のママの本音③

私の夫も最初は何もわからないところからのスタートでした。
でも、NICUの頃から娘への愛情はとても強く、器具や手技も積極的に学んでくれました。

今では、私にできて夫にできないケアはほとんどありません。

医療的ケアが増えても、生活全体が止まるわけではありません。
ケアしているとき、もう片方が家事を進める。
このチームワークが本当に大切になります。

  • わからなくても「動く姿勢」を見せる
  • 医療的ケアだけが役割ではない。家事もサポートの一部

おわりに

医療的ケア児を育てる家庭では、ママもパパも初めてのことばかりです。
「正しい寄り添い方」が最初からできる人はいません。

大切なのは、
『ママと一緒に、この子と一緒に歩む』という姿勢。

完璧である必要はありません。
一緒に悩み、一緒に迷い、一緒に寄り添えば、それだけで十分です。

この記事が、パパたちの優しい一歩につながりますように。

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