はじめに
赤ちゃんがNICUに入ると聞くと、胸がぎゅっとなると思います。
私自身、娘がNICUに入院したときは不安でいっぱいで、「何が起きているの?」「どう接したらいいの?」と頭の中が真っ白になりました。
この記事では、そんな「NICUってそもそも何?」という疑問を中心に、NICUでの過ごし方や親ができること、そして私の経験も交えてお話します。
少しでも心が軽くなればうれしいです。
①NICUとは?

「医療的ケア児とは?」の記事でも書いていますが、赤ちゃんが特別な医療を必要とすることは決して珍しくありません。
( → 医療的ケア児とは?)
NICU(Neonatal Intensive Care Unit)は、「新生児集中治療室」のこと。
生まれたばかりの赤ちゃんのうち、特別な医療ケアが必要な子が入院する場所です。
- 24時間体制の見守り
- 心拍や呼吸のモニター
- 点滴や呼吸管理などの医療ケア
- 医師・看護師が常に近くにいる安心感
②NICUに入る主な理由

NICUに入る赤ちゃんには、さまざまな理由があります。
- 早産
- 低出生体重児
- 呼吸のトラブル(呼吸窮迫、無呼吸など)
- 心臓・消化管などの先天性疾患
- 感染の疑い
- 出産時のトラブル(仮死など)

Mayumi
私の娘の場合は、18トリソミーと心臓の疾患があり、生まれたときからNICUに入院していました。
18トリソミーについてはこちらの記事をご覧ください。
③NICUでの1日の流れ

NICUでの1日は、こんなふうに丁寧に管理されています。
- バイタル(体温・心拍・呼吸)のチェック
- 経管栄養や点滴管理
- 呼吸器の調整
- おむつ交換や清拭
- 体の観察
- 状態に応じてカンガルーケアや抱っこ

Mayumi
娘は当初カンガルーケアが難しかったのですが、
はじめて抱っこできた日は忘れられない日になりました。
小さくても、がんばっている姿に毎日励まされました。
④親ができること

NICUでは、制限がある中でも「親だからこそできること」があります。
- 面会(時間制限ありの場合も)
- 声かけや手を握るスキンシップ
- カンガルーケア(可能な場合)
- 搾乳
- 看護師さんから日々のケアを教えてもらう
- 赤ちゃんの変化を一緒に見守る

Mayumi
私も最初は「何もできない」と思っていました。
でも、手にそっと触れるだけで娘の心拍が落ち着いたことがあり、
「親であることはちゃんと伝わっているんだ」と分かって涙が出ました。
NICUではできることが限られますが、退院後は少しずつ家庭でのケアが始まります。
在宅でのケアについてはこちらをご覧ください。
⑤NICUの面会について

病院によってルールが違いますが、よくあるのは:
- 面会時間が決まっている
- 兄弟は入れないことが多い
- 体調チェックが必要
- 手洗い・消毒が必須

Mayumi
慣れないうちは不安ですが、スタッフさんの声かけに救われることも多かったです。
⑥NICUの費用は高い?

NICU=高額というイメージがありますが、実際は以下の制度を使うと負担は大きく減ります。
- 高額療養費制度
- 乳幼児医療助成
- 出産育児一時金などと併用

Mayumi
私の場合も、結果的にはほとんど負担はありませんでした。
持参が間に合わなかった分の、おむつ代15円を退院時に支払いました。
⑦NICUに入った家族へ伝えたいこと

- 毎日が不安で当たり前
- 赤ちゃんは小さくても本当に強い
- 親の声や手のぬくもりは必ず届いている
- 看護師さんは味方
- 少しずつでも前に進んでいる

Mayumi
NICUは不安な場所ではなく、「赤ちゃんがいちばん安心して過ごせる場所」です。
あなたの赤ちゃんも、ちゃんと守られています。
おわりに
NICUという場所は、初めて足を踏み入れると不安でいっぱいになります。
私自身も、娘が入院していた頃は「明日のこともわからない」と感じる日が何度もありました。
それでも、毎日の小さな変化や、看護師さんの言葉に救われながら、
赤ちゃんと一緒に少しずつ前へ進んでいけた気がします。
今、不安の中でこの記事を読んでくれている方がいたら——
その気持ちは全部、自然で、悪いことでもありません。
焦らなくて大丈夫です。赤ちゃんとあなたのペースで進んでいけますように。
こちらの記事では、私たち家族がNICUで過ごした日々を詳しく綴っています。ぜひご覧ください。
