はじめに
「18トリソミー」と聞くと、とても難しそうに感じるかもしれません。
私も娘がNICUで診断を受けたとき、何がどうなるのか分からず不安でいっぱいでした。
この記事では、18トリソミー(エドワーズ症候群)とは何かをわかりやすくまとめつつ、
わが家の娘の実際の診断や、現在の医療的ケアの状況についても書いていきます。
検索して出てくる“医学的な説明だけ”では分からない、
「実際の生活にどうつながっていくのか」という部分が少しでも伝われば嬉しいです。
①18トリソミーとは?

18トリソミー(エドワーズ症候群)は、18番目の染色体が通常より1本多くなることで起こる先天性疾患です。
受精の段階で偶然起きるもので、両親の生活習慣や妊娠中の行動が原因ではありません。
発生率はおよそ 5,000〜7,000人に1人ほど。
男の子より女の子に多く見られる傾向があります。
②原因について

染色体が増えてしまう理由は、**受精卵ができるときの「分裂のエラー」**によるもの。
これは誰にでも偶然起こりうることで、予防する方法はありません。
※生物学的には高齢妊娠ほどリスクが少し上がるといわれていますが、
それでも「誰のせいでもない」という点がとても大事です。
③18トリソミーの特徴

18トリソミーは、体のいろいろな部分に影響を及ぼすことがあります。
体の特徴
- 手がグーになっている(クロスフィンガー)
- 小さめの体
- 頭囲が小さい
- 耳の位置が少し低い
内臓の特徴
特に多いのが 心臓の病気(先天性心疾患) です。
- 心室中隔欠損[VSD]
- 心房中隔欠損[ASD]
- 動脈管開存[PDA]
などがあります。
発達・成長
発達はゆっくり進むことが多いですが、
その子なりのペースで確実に成長していきます。

Mayumi
娘の場合は、頭囲が小さいと感じたことはなく、耳の位置についても気になりません。心室中隔欠損と動脈管開存はありますが、心房中隔欠損はありません。
④医療的ケアが必要になることも多い

18トリソミーでは、呼吸・栄養・心臓などの状態によって、
医療的ケア が必要になることがあります。
在宅酸素
呼吸が不安定になりやすく、小さな負担でも酸素が下がるため、
在宅酸素を使うケースが多いです。
経管栄養(チューブ・持続)
飲む力が弱いため、口からしっかり飲むことが難しいこともあります。
吸引
分泌物が多かったり、飲み込みが難しかったりして、
気道を守るために吸引をしています。

Mayumi
娘も今は在宅酸素を使って生活しており、 経管栄養(持続注入) を選択しています。吸引はあまりしませんが、1日に何度も必要というお子さんもいます。やはり個人差がありますね。
これらのケアについては別記事で詳しく書いていますので、気になる方はそちらもチェックしてみてください。
⑤生存率について

インターネット上にはいろいろな数字が出ていますが、
医療の考え方やサポート体制が昔よりも大きく変わってきています。
NICUでの治療方針や在宅医療の発達により、
わが家のように 家で一緒に生活できる子も増えています。
ここは不安になる部分なので、必要以上に数字で脅さないよう、
あえて詳しい割合は書かないようにしています。

Mayumi
娘を育てるママとしては数字よりも実際の生活を大切にしたいと思います。
⑥【実体験】娘の診断と現在の生活

娘は出生後すぐに 18トリソミー の診断を受け、
心臓には VSDとPDA があると説明されました。
手術は今のところしていません。
NICUで生活が始まり、今では在宅に移行して
- 在宅酸素
- 点滴
- 持続注入(ミルク・水分)
などを行いながら過ごしています。

Mayumi
外出はほとんどできていません。
でも家の中で過ごす時間が増えたことで、
娘との小さな変化にも気づけるようになりました。
娘についてはこちらの記事にも詳しく綴っています。
⑦周囲にできること

18トリソミーの子どもたちは、皆それぞれに個性があり、
家族はその子のペースを大切にしながら育てています。

Mayumi
「かわいそう」ではなく
「その子らしい生き方がある」
という視点で見てくれると嬉しいなと思います。
まとめ
18トリソミーは、染色体のエラーで起こる先天性疾患ですが、
医療や在宅ケアの発達によって、
家族と一緒に生活している子も増えています。
医学的な情報と実際の生活は大きく違う部分もあるため、
こうして当事者の視点で発信していくことはとても大切だと感じています。
娘の成長を見守りながら、また経過を更新していきます。
